コンセプト

食という字は、人を良くすると書いて食と読みます。食べる事により人を良くする医食同源の考え方です。また、食べることにより心と体を元気にするという「食養」という考え方もあります。

そのような考え方のもと、これから何年先も沢山のお客様に「食」を楽しんでいただきたいという想いで日々料理と向き合っています。

「奇をてらうことなく、この素直な想いをお皿に表現し、食を楽しめる空間を提供し続けたい」

食の原点を追求する

私が料理に触れた最初のきっかけは、小学生の時の祖母のお手伝いでした。「今日は天ぷらにするから、海老は殻を剥いて背ワタを取るんだよ」

そういった何気ない日常的な事が、そして夢中で料理のお手伝いをしていた日々が、今思えば私の料理人としての原点だったと思います。

数年前、介護の仕事をしている母と会話していて、高齢者の方の食についてのお話を聞きました。ほとんどの方が食事を制限され、好きな食事がとれず、中には「明日が無くてもいいから美味しいものが食べたい」と言う方もいる。

そのお話を聞いて、自然と祖母の顔を思い出し、胸が熱くなりました。

私は中国料理を学び始めた時から古本を買い集め、先輩方から御指導を頂き、中国料理の技術や知識を精一杯学んできました。とにかく、四六時中料理を学ぶ事しか考えていませんでした。

しかし、私はある時からそんな自分自身に疑問を感じる様になりました。今思えば、食の原点を見失っていたのだと思います。

食には多くの方が関わっています。生産者から卸売業者、料理人、そして口にするお客様。それだけでなく、その食を何百年にも渡って引き継ぎ、発展させてきた先人たち。

食とは自分一人だけで完成するものではなく、多くの方々の協力があって初めて自立できるものであるということ。そしてその繋がりの中に、かけがえのない喜びがあるということ。

食べるということは、命をかけるほどに楽しいものであるということ。これこそが食の原点であると考えております。

日本の文化は、昔中国から学び、日本の歩む歴史の中で様々な文化を融合してきました。食文化もその一つです。

季節の食材を食べる、蕎麦を食べる時に葱や七味を入れる、お刺身を食べる時に紫蘇や山葵を添える。蕎麦には体を冷やす作用があり、葱や七味には体を温める作用があります。

東洋医学では中庸の状態が健康と考えられてきました。日本の食文化にも自然と陰陽五行説の思考が根付いていたと思います。

原点に戻り、料理と向き合っていく中で、広大な大地と様々な時代背景の中で、現代まで受け継がれてきた古典料理の素晴らしさ、食べる事により体と心を元気にする食養の思考で、これから何年先も沢山のお客様に食を楽しんで頂きたいという思いで日々料理と向き合っています。

奇をてらうことなく、中国料理という枠組みに囚われることなく、シンプルに今の思いをお皿に表現し、何年先も食を楽しめる空間でありたいと思っています。

四季と料理

日本には四季があり、季節が変わるごとに気候、景色、食材等様々な変化を楽しむ事が出来ます。その一方で体も、その変化に対応していく中で様々な変化が生まれます。旬の食材には旬の意味があり、バランスを取るための知恵があります。中国古典料理を軸に、季節ごとに楽しめる体と心が元気になるお料理をお楽しみください。

「養陰補肝」

春は陽気が良くなり、人の体も活発に活動を始め冬に蓄えられていたエネルギーを外に発散するため血流も良くなり肝臓の動きも活発になります。この季節は肝臓の働きを良くする「酸味」と新陳代謝を良くする旬の「苦味」等を組み合わせる事で体のバランスが取りやすくなります。

「補陰養心」

夏は暑さで体の中の熱がこもるため汗をよく出し水分代謝を盛んにし暑気払いをします。この季節は心臓の機能を高める食事が大切になります。また冷たいものを飲みすぎると水分をうまく代謝できずに体に負担がかかります。油っぽいものを控え適度な量の食事で暑い夏をのりこえやすい体になります。

「培陽潤肺」

秋は体が寒い冬への準備に向かおうとしています。肺を潤す作用の食材や強壮作用の強い食材で抵抗力を高め寒い冬に備えます。

「補陽温腎」

冬は寒さで体の機能が冬眠状態になり代謝が低下しがちです。これに冷えが加わると血流が悪くなり正常な体温調節が出来なくなります。この季節は良質なたんぱく質で腎を温めエネルギーを蓄える様にします。

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